Metal Music Archives (Danmark) 2013年4月掲載
answered by Ippei J. Malmsteen
最初に、素晴らしい二枚目のアルバム「Breathe Life into the Essence」のリリース、本当におめでとうございます。
(ippei)
有難うございます。バンドのメンバーの努力の他、そしてスタッフ、ゲストプレーヤー、その他大勢の方のサポートのおかげで、誇るべき作品を作ることが出来ました。日本のバンドにありがちな弱点が見当たらない作品に仕上がったと思う。
メタルをこよなく愛するリスナーはこのアルバムに何を期待して良いですか?
(ippei)
粗野なメタルに繊細な芸術性を取り入れた、そして、へヴィーなサウンドに口ずさめる哀愁的メロディーを乗せています。
リスナーは、これまでに聴いてきたメタルとは似てはいても、それらとはどこか違う個性をこの作品から感じることができるでしょう。
それは、eleanorのメンバーはヨーロッパのメタルに影響を受け育ってきた人が多いですが、やはり自分たちが日本で生まれ、日本の文化に囲まれて育ったところに原因があるのでしょう。
バンドの音楽をゴシックメタルと表現されていますが、「Breathe Life into the Essence」のどのあたりがゴシックと思われるか、聞かせてください。
(ippei)
eleanorを知らない人に自分達の存在を言葉でどう表現するかを考えたときに、一番わかりやすいアピール方法かと思い、自分たちのことをメランコリック・ゴシック・メタル・バンドと呼んできました。
ゴシックメタルバンドであることに拘っていませんし、その呼び方が正しいかどうかわかりません。
ゴシックメタルの王道からは外れていることは自分達で認めています。
しかし、これまで日本のゴシックメタルファンから熱い支持を受けてきましたし、東京で行われている[GOTHIC METAL GODDESS]というイベントに毎回出演しています。
また、eleanorはゴシックメタルを通過した、又はかつてゴシックメタルシーンで活動してきたバンドに影響を受けてきました。
「Breathe Life into the Essence」の音楽性は非常にメランコリックです、ミュージシャンとしてメランコリックな哀愁ある音の魅力は何か、教えて下さい。
(shiori)
ずっと心に留まる音楽」は人により様々で、価値観は違います。
キャッチーでポップなメロディーや、メッセージ性に富んだ歌詞などは、聴いていると元気になる、ハッピーになる、勇気付けられる等の理由があるので、確かに多くの人に受け入れられ、永く愛されるものだと思います。
我々の音楽はそういうものの対極にあると言えます。
心に抱える闇や、鬱屈した思いなどが作品のエッセンスとなり、またそうして音楽を作ることによって、
自分自身や世の中の憂いと対峙することができると考えています。
なので、メランコリックな音に惹きつけられるのは我々にとっては、ごく自然なことなのだと思います。
他のゴシックメタルの、特にキーボードを多用する作品に比べ、このアルバムは非常にギターを主体に構成されているように思いますが、それには何か意図的なこだわりか思惑はあるのですか?
(ippei)
ギターで厚みを増していくのが好きです。それが一番メタルらしく、かっこいいと思っている。理由は、それだけです。しかし、キーボードは部分的に取り入れています。キーボードのほか、今回の作品はヴァイオリン演奏者をゲストに迎え、弾いてもらいました。キーボードを多用すると、荘厳さが増すかもしれないけれども、粗野な要素が減り、メタルらしさを失います。そして、そのやり方は多くのバンドが取り入れていることなので、同じことをやるのは避けたいです。
メロディーラインもeleanorの音楽性において中心的な役割を担っていると思われます。eleanorが演奏するメタルのスタイルにとってのメロディーの重要性、また、メタル全体で見た場合にメロディーが占める重要性は何なのか教えて下さい。
(ippei)
自分の心が揺れ動く、心に沁みるベストのメロディーだけを繋ぎ合わせ、構築していくのがeleanorの曲作りのやり方です。
ヴォーカルメロディーだけでなく、全てのインストゥルメンタルのパートにおいてもメロディーを重要視しています。その中でもヴォーカルラインは一番重要です。例え、リズム、ギター、全ての楽器パートを削ぎ落としても楽曲として成立する。それくらいにeleanorではメロディーを重要視しています。
例えば、ブラックメタルバンドDARK FUNERALがよく用いるようなトレモロ主体のリフ、これらもメロディーを多く含んでいて、私は強く惹かれます。ノイズに埋もれかけた中で美しく輝くメロディーの存在、これがメタルにおけるメロディーの重要性だと思います。
Shiori Vitusのボーカルは表現力に富んでいます。彼女の声はeleanorのサウンドにどのくらい欠かせないですか?
(ippei)
彼女の歌ありきでeleanorの曲は存在しています。
彼女の声、存在なしでeleanorを語ること、活動していくことは出来ません。
1stアルバムと今回のニューアルバム、これをリリースする間に数年間、バンド活動を
休止していました。この活動停止は彼女からの提案でした。この活動停止中に、恐らく彼女はたくさんの厳しいトレーニングを積み、表現力を向上させたのだと思う。
このアルバムで、特に個人的な思い入れが強い曲、満足度の高い曲があれば、教えて下さい。
(ippei)
私個人的には"MOURNING"です。死後の私が、自分の葬儀を上から見下ろすシーンを想像しながら書いた曲です。このイメージをshioriに伝え、歌詞を書いてもらった。
感情をメロディーに込める、ということは非常に難しく、いつもチャレンジしている。この曲はそれに最も成功した曲の一つであります。
多くの人が気に入ってくれそうなのは、ビデオも制作した”FATAL MOVEMENT”でしょう。ある人にBlackmore's Night meets Iron Maidenと評された楽曲です。
eleanorの1st「A Circle of Lament」は2008年に発売されました。「Breathe Life into the Essence」は1stと異なりますか?また、その期間で音楽家、作り手として進化したと感じる所はありますか?
(ippei)
レコーディングの技術が上がり、サウンドプロダクションが向上しました。
1stアルバムはほぼ全曲、歌詞が英語でしたが、ニューアルバムは全て日本語詞です。
我々はこれをポジティブに捉えている。だって、これをやっているバンドはほかにないですから。
常に進化する存在でありたい。1stよりもはるかによいといわれるけれど、自ら進化したと評価できるほどの存在ではないです。
これを感じるにはまだまだ修行が足りない。
「Breathe Life into the Essence」の創造過程はどのようなものでしたか?
(ippei)
苦しみと喜びの繰り返しでした。ひたすらメロディーを書き溜めていく作業を何年も行ってきました。自らの心を震わせるフレーズが閃く時を待つしかない。その時を受身で待つのではなく、閃く為の努力を惜しまない。
アルバムの歌詞には、何か統一的なコンセプト(概念)や、隠された意味はありますか?
(shiori)
一貫したコンセプトというものはありません。ただ、メッセージソングや、あからさまなラブソングというものは書かないです。
どちらかと言えば抽象的な言葉を使って、その時感じた物事や、見た風景を表現するようにしています。
殆どが、自分自身の感情的なものを歌っており、創作や架空のストーリーを書くことは少ないです。
ただ、「MOURNING」は葬送をイメージした曲を書いたというので、歌詞もそれに倣い、空から自分の死んだ姿を眺めているというシーンを想像して書きました。
すべての歌詞は日本語で書かれています。英語ではなく、母国語で歌う事に、何か特別な理由はあるのですか?
(shiori)
日本国外のリスナーの為には英語で歌ったほうが良いと考え、前作では英語で作詞をしました。
しかし、英語では歌詞に込めた思いを歌で表現することがとても難しく、文字をなぞっているだけのような感覚がありました。
なので、より深く心象風景を描写すること、そして、エモーショナルに歌うことを目的として、今作は全て日本語詞にしました。
eleanorにとってインスピレーションを与えたバンド、強く影響を受けたバンドはありますか?
(ippei)
SENTENCED, AMORPHIS, ETERNAL TEARS OF SORROW, ANATHEMA, THE GATHERING,
TROUBLE, NOVEMBRE, ENTWINE, NEGATIVE, KATATONIA, DIMMU BORGIR, IN FLAMES(初期), DARK TRANQUILITY,EMPEROR,CATHEDRAL(初期)
KREATOR...多過ぎて書き切れない!
多くの読者はまだeleanorと言うバンドを初めて耳にすると思います。バンドの歴史を簡単に説明してもらえないですか?
(ippei)
日本のゴシックメタルのパイオニアNORMA JEANNE、
ハードコア/メロディックデスメタルバンドSMASH THE BRAINなどのメンバーにより、2005年に日本で2番目に大きな都市大阪で結成されました。
2008年にデビューアルバム“a circle of lament” をリリース。
活動休止期間を経て、現在のラインナップが出来上がる。
ナオはINSENSEというダークコアメタルバンドのギタリストでもある。ルミも彼女がメインヴォーカルのバンドをやっています。
2012年からアルバムの制作を開始し、今年2013年リリースした。
アルバムではフォーク/ヴァイキング系メタルバンドBELLFASTのkohが、
ゲストシンガーとして参加してくれた。
eleanorと言うバンド名はどこに由来しているのですか?
(ippei)
由来をいくつか挙げることは出来ます。言葉の響きがよく、ビートルズの曲名(Eleanor Rigby)にもなっていて、世界中で親しまれている名前であること。女性がシンガーのバンドであること。
しかし、一番大きな由来、それはギャザリングの曲名から頂戴した、ということ。
アルバムの発売に当たって、ツアーの予定はありますか?日本以外でeleanorのライブを体験出来る可能性はありますか?
(ippei)
日本の主要都市を廻るツアーを予定しています。日本以外は、ヨーロッパでのフェスティバル参加に向け交渉中です。
私たちのやっている音楽はヨーロッパから産まれ、世界に拡がっていったものだと思います。
その本場とも言える土地でどんな評価を受けるか、試してみたい。
「Breathe Life into the Essence」はどこで購入できますか?また、eleanorについてもっと知りたいと思った人はどこで情報を入手できますか?
(ippei)
eleanorのウェブサイトhttp://eleanorjapan.comを訪ねて来て下さい。
日本語がメインのサイトですが、英語で書かれたページがあります。
そこでCDを送料不要で買うことが出来ます。コレクターが喜ぶ帯
も付いてるよ。
最後に、改めて素晴らしいゴシックメタル・アルバムの完成おめでとうございます。そしてこのインタビューに協力して頂き、ありがとうございます。
(ippei)
インタビューをしていただいて、どうもありがとうございました。
最後まで読んでくださった読者、ありがとうございました。
とても深い質問を受け、
自分たちの内面を見直す良い機会となりました。
このインタビューをきっかけに、メタル界の僻地である日本のバンドeleanorに興味を持ってくれたら嬉しいです。
Femme Metal Webzine (Spain) 2013年4月掲載
answered by Shiori Vitus
こんにちは、そして Femme Metal にようこそ Shiori ! 私たちのウェブマガジンに新しい日本のバンドが増えて嬉しく思います。ところで、最近 Shiori と Eleanorはどんな調子ですか?最近 Breathe Life Into The Essenceがリリースされて、ファンと報道関係の反応はどの様なものですか?
こんにちは。エレノアのシンガー、しおりです。今回インタビューの機会を設けていただいて、とても光栄です。ニューアルバムについては雑誌でのレビュー掲載や、ラジオのオンエア等さまざまなメディアで紹介され、ファンの方のみならず、eleanorを初めて聴く方にも概ね好評を頂いているようなので、大変嬉しく思っています。リリース前から、無料試聴やPVの公開等、たくさんの人の目に触れる機会を作っていたことも効果があったのではないかと思います。
"Breathe Life Into The Essence"は1stから4年の期間が過ぎての発表となります。スタジオ録音から離れていたこの長い四年はどの様に、良い意味での曲作りの助けなり、進歩の期間となりましたか?
一度流れを止め、自分たちを見直すところから2ndアルバムの制作は始まりました。
メンバーが変わったことも作品に影響しています。
2ndは以前に比べて曲のスケールが増したと思います。自分たちをメランコリックゴシックメタルバンドと呼んではいますが、ゴシックメタルの王道から大きく外れている曲が多いです。
1stをリリースした後に、流れを止めずにいたならば、同じような方向性のアルバムが出来ていたでしょう。
eleanorはまた、2012年の「再生」まで一年間の休止があったと読みました。メンバーチェンジに至った理由と、この過程のあとに取り入れた新たな要素を教えてください。
1年から1年半くらい活動を休止し、再びステージで歌うことを想定し、ひたすら個人的トレーニングを積んでいました。
その間に、リードギタリストKAZUSHIが脱退しました。音楽的、人間的な衝突ではなく、バンドのスケジュールと彼の生活時間が合わなかっただけです。彼は今ブルージーなハードロックバンドを率いて、活動中です。
kazushiの替りにnaoが加入しました。彼はダークコアバンドINSENSEのギタリストとしても活動中で、ヘヴィーなサウンドをeleanorにもたらしてくれた。全身にタトゥーが入りすぎている男です。
naoと同時期にコーラスシンガーとしてjet rumiが加入。ステージではタンバリンなどのパーカッションも叩きます。華のある女性で、ライブにおいて、彼女目当てのお客さんも多いです。
音楽的影響を受けたバンドの中で、オランダのバンド The Gathering は間違いなく入っていると思います。なぜ彼らの音楽はそれだけ強い影響力があったのですか?他にインスピレーションを得たアーティストは誰ですか?その中に日本のアーティストは含まれていますか?
THE GATHERINGに出会うまで、自分の理想とする音楽、バンドスタイルをずっと模索していました。ヘヴィーさの中に、憂いをたっぷり含んだ楽曲や、圧倒的な歌唱力と表現力に完全にノックアウトされました。ゴシックメタルの女性ヴォーカルというと、いわゆるソプラノヴォーカルで、シンフォニックなものが多かったのですが、そういうものにはあまり魅力を感じませんでした。その他、特に影響を受けたアーティストはいませんが、あえて言うなら、日本の有名なシンガーの中島みゆき、大橋純子などの歌唱スタイルにはインスパイアされているかもしれません。どちらもエモーショナルで味わい深い歌唱をするシンガーです。
eleanorは大阪から声を発信している訳で、実は大阪のバンドをここで特集する機会には今まで恵まれていませんでした。そこでShioriに聞きたいのは、大阪の音楽シーンは東京をはじめ他の日本の地域とどう異なりますか?大阪が日本をリードする特有の音楽的、文化的要素を教えて下さい。
特集を組んでいただく、初めての大阪出身のアーティストが我々という事は、とても光栄です。ありがとう。ご存知の通り、日本はとても狭い国です。中枢となるのは東京ですが、ここは各地方から色々な人が集まる為、音楽人口も多いし、ジャンルも多種多様でどちらかと言えば、せわしない印象を受けると思います。目まぐるしく流行が変わり、それに流されないでいるということは、あるいは難しいかもしれません。
その分大阪は、大都市とはいえ独自の文化・スタイルを築いている地域ではないかと思います。流行に左右されず、常にオリジナリティーを大切にしている印象を受けます。我々の音楽にもオリジナリティーを感じて頂けるようなのであれば、それは地域性といったものが少なからず影響しているかもしれません。
日本から世界へ向けたバンドの代表LOUDNESSは大阪出身のバンドです。またBOREDOMSや、GRINDCOREバンドのS.O.B.も大阪から世界へ進出したバンドです。
次にしばらくアルバムに注意を向けたいと思います。貴女とIppeiが作詞家、作曲家として各曲について書いている解説を読ませてもらって、それぞれの曲がどんな感情に基づいているか、細部を知る事が出来て、すごく興味深かったです。個人的に一番好きな曲の一つが、同じ日本のバンドBellfastのボーカリストKoh が特別にゲスト参加している「Prayer」です。作詞はとある小説に基づいているとのこと。どの小説で、この曲にゲストを迎える選択とどの様に関係しているのですか?
日本の著名な小説家、村上春樹氏の「1Q84」です。物語には、男女の主人公が登場するので、男性ヴォーカルを起用しようと思いました。
劇中で女性主人公がこう感じたであろうということを想像して歌詞にしました。とてもドラマティックでエキサイティングな物語なので、個性と実力のある男性ゲストヴォーカルと共に、歌でその世界を表現したかったのです。
作品の全曲解説はhttp://eleanorjapan.com/english で読むことが出来ます。
英語で書かれているので、是非読んで下さい。
kohはフォーク・ヴァイキング系メタルバンドのシンガーで、castle of paganという
メタル界で重要なサイトを運営する方でもあります。彼の存在、彼のバンドに憧れていたので、今回共演が実現出来て、嬉しかったです。
「Mourning」も興味を引かれた一曲です。解説の中で、Ippeiは自分の没した姿を想像しながら作曲したと書いていますが、どの様にしてそのような複雑で「深い」テーマと自分の事を、歌手として、作曲家として関連付けたのですか?
気に入ってくれて嬉しいです。ありがとう。曲ができた時にまず、これは葬送をテーマにしたということを聞いたので、ならば歌詞もそういうものを書きたいと自然に思いました。抽象的な言葉を選んでいるので、読む人によっては理解できない場合も出てくるかもしれません。残念ながらIPPEIは、最初、理解に苦労したようです。
テーマも重く、曲自体もとてもドラマティックなので、歌唱にはとても気をつかいます。これから何度となくライブで演奏することになるので、この曲の壮大さと、歌詞のイメージを表現できるように努力しないといけません。
「Fatal Movement」については「現在のEleanorを象徴していると言える」曲として、新しいアルバムからは初のPVも出来ました。PVの中の非常に印象的な映像はどの様に解釈するべきですか?
静止画と歌詞が載っているだけのリリックビデオではなく、映像作品として鑑賞すべき、とても価値あるものに仕上がりました。PVを手掛けたクリエーター曰く、詞の内容や曲の印象からイメージを膨らまして、あのような映像を作ったとの事です。
私の姿が崩れて骨になる、というシーンがありますが、そこでは「それは虚像だけど」と歌っています。実像から虚像への変化というようなことを表現したのだと
思いますが、個人的にはそこが一番気に入っています。
ひとまず個人的にお気に入りの曲を取り上げてみました。では逆に聞きたいのですが、命を吹き込み、ライブで演奏する事が一番楽しかった曲はどれですか?(もちろんその理由も聞かせてください。)
どれも甲乙つけがたいですが、あえて言うなら「FATAL MOVEMENT」です。一番先に出来た作品ということもあって、レコーディング前から既に
ライブで何度か演奏をしていました。回数を重ねるごとに、メンバーそれぞれが、解釈や思い入れというものを曲に吹き込んで演奏しているということを
感じています。後半のヘヴィーなパートで、オーディエンスとの一体感が最高潮になるところもライブならではの快感です。
ちょっとした疑問です。"Breathe Life Into The Essence"の歌詞はすべて日本語で書かれていますが、同時に"Fatal Movement"のPVの字幕から、このインタビューを書く前に読む事が出来たプレスリリース等、英語での材料も多く提供されています。この言語の二元性は日本のアーティストにどのように認識されていますか?バンドの活動においてこの二つの見地(日本語と英語)はどちらに比重をおきますか?
作品に関しては日本語での表現に重点を置くつもりです。それは言葉への感情移入が自然に出来るからです。ただし、それでは日本人以外の世界中の人々に理解してもらえない点が多すぎます。いつもオープンな姿勢を持っていたい。PVの字幕は、少しでも私の言葉を、私の想像した世界を共感し、理解してもらえるように工夫した導きです。
日本語で歌うメタルバンドは日本において稀有です。日本のアーティスト達は、私たちを少し珍しい存在として認識しているかもしれません。
より細部に関する質問を終えたところで、少し平凡な質問もさせて下さい。音楽を始めたきっかけは何だったのですか、Shiori?何故歌手になろうと決意したのですか?
実は元々、ものすごく歌が下手でした。本当に、目も当てられないくらいに。声量も無ければ、音程も不正確で、とてもじゃないけれど人前で歌えるようなものではなかったのです。でも、どうしても歌が好きで、これしか無い!と信じていたので、一所懸命トレーニングを積みライブを経験し、悔しい思いや情けない気持ちを乗り越え、努力してきました。
貴女の歌い方も非常にオリジナルで、近年の女性ボーカルでは他に殆ど聴いた事がありません。どこから影響を受けて、どのようにつくり上げていったのですか?
誰かから影響を受けたり、歌い方を真似したとかいうことはありません。とにかく、まずは人並みに歌えるようになるのが目標だったので。もし、私の歌い方にオリジナリティを感じてくれたのなら、それはとても嬉しいことです。まだまだ成長したいし、もっと多くの人に感動してもらえるような歌手になりたいので、これからも努力あるのみです。ありがとう。
eleanorは現在日本でツアー中との事。それ以外でやりたいと思う計画や考えはありますか?
日本以外のもっと大きな国や舞台でパフォーマンスをすることは、目標のひとつです。現在、ベルギーの女性ヴォーカルフェスへ参加交渉中です。
我々の楽曲スタイルはフィンランドのゴシックメタルに傾倒しているということを感じたかと思いますが、本場ではどのような評価を得るのか非常に気になるし、試してみたいと思っています。
残念な事にインタビューも最後になってしまいました、Shiori。この機会を与えてくれて、改めて本当にありがとうございます。eleanorに幸運を!ファンや読者に向けて何かメッセージをお願いします。
国や言語を越えて、お互いに繋がることができて、とても光栄に思っています。もしも貴方の国で私たちのライブを観たい!と思ってくれたなら、是非招待してください。熱いハートとクールな音楽をいっぱいに抱えて飛んでいくので。今日は本当にありがとう。皆さんに幸運を!eleanorでした!
興味があればhttp://eleanorjapan.comを訪ねて来て下さい。日本語主体のサイトですが、英語のページがあり、そこからCDを購入することも出来ます。